CH20 Elbow Chair - Carl Hansen & Søn
Hans J. Wegner
(CH20 エルボーチェア - ハンス・J・ウェグナー)
デンマークの巨匠ハンス・ウェグナーが1956年にデザインされた一脚。当時の技術やコストの面から量産が難しいと判断され、プロトタイプ(試作品)のみが作られ、未量産のまま幻の椅子となりました。その後、半世紀の時を経て、カール・ハンセン&サンが現代の技術で製品化を実現しています。この過去の経緯からも、いかにウェグナーが非凡な発想力と挑戦的な意識をもっていたかが伝わってきます。
長らくアーカイブに眠っていたCH20は、2005年の復刻時にニューヨークの国際現代家具見本市(ICFF)で「エディター賞(Editors' Award)」を受賞しており、ウェグナーの未発表作の中でも、特に高い評価を受ける一脚となりました。
エルボーチェアが「エルボー(肘)」と呼ばれる理由は、背もたれが水平に近く、肘や腕をのせるアームレストとしても機能する独自の形状をしているからです。緩やかにカーブした無垢材の背もたれは肘や腰をしっかりと受け止め、多彩な姿勢で快適に座ることができます。さらに、この椅子を特徴づけるのが座面下の構造です。一般的な椅子のような四角い骨組みではなく、曲線を描く11枚の合板を積層(重ねてプレス)して作られています。この積層が生み出す高い強度により、脚の間に横棒(貫)がなくても優れた安定性を実現しています。前脚と後脚をしなやかにつなぎ、高い強度を確保するだけでなく、座面が宙に浮かんでいるかのような軽やかな印象を生み出しています。さらには、木脚椅子では珍しく、4脚まで重ねることができる構造をつくり、構造そのものを美しいデザインへと昇華しています。
はじめて座った時には、座面の角度がほかの椅子と少し違うことに気づく人も多いはず。少し前傾した傾斜があり、自然と正しい姿勢を保ちやすいつくりをしています。1枚の無垢材を贅沢に使用してつくられた低めの背もたれは、横向きや斜めに座っても背中がフィットするだけでなく、肘も優しく支え、クッション性のある座面と安定した構造により、ダイニングでもデスクワークでも快適で長時間使っても疲れにくい座り心地をしています。
どの角度から眺めても無駄のないフォルムは、卓越した木工技術と合理性を追求したウェグナーならでは。シンプルな中に高度な構造美を秘めた、時代を超えて愛される名作です。
text: 河野、駒井
本商品は Japan Collection(国内在庫)仕様です。
オーク材・オイル仕上げ、座面はレザーグループBより THOR 301/THOR 307 をお選びいただけます。
CH20 Elbow Chair
Hans J. Wegner | Carl Hansen & Søn
Oak (FSC™) / Oil finish / THOR Leather (Group B)
Denmark | 1956(2005年 製品化)
サイズ
W540 × D470 × H730 mm(座面高 SH460)
質量:約5.25kg
納期:完成品・国内在庫品(通常5営業日〜、出荷量により変動します)。
欠品の場合は別途ご案内いたします。
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